FC2ブログ
2016. 04. 25  
今日紹介したいのは、こちらの「大黒天のお面」である。
IMG_4632.jpg

このお面がある場所は、この写真の右側の灯篭の中。
IMG_7583.jpg


この場所、実は、愛知県春日井市にある「勝満山弘法大師」のある場所、つまり、
IMG_4639.jpg
何度もこのブログに登場する「雲岳作」勝川大弘法の足元である。

IMG_6209.jpg
この石灯篭の中に、ドラクエの隠しアイテムのように、

IMG_4631.jpg
この大黒天のお面がある。このお面、陶器?というか、土で作られていると思われる。


さて、なぜこのお面を紹介したかというと、実は浅野祥雲研究家、大竹敏之氏の著書の中のインタビュー記事の中に「浅野祥雲が名古屋に移住してきた当初、『土で大黒様や恵比寿様のお面を製作した』」という記載がある。しかし、実は現在、祥雲作のお面というのは見つかっていないそうなのだ。

もう一度お面を見てみよう(取り出して撮影するのはさすがに憚られたので、見にくい角度はご容赦ください)。
IMG_4633.jpg

IMG_4632.jpg
この柔和な雰囲気のありがたいお顔、どこかで見たことがあるぞ。。。


そう、前回の記事、「まるは食堂の大黒天」の顔にそっくりなのだ。
IMG_6602.jpg

そしてもう一箇所、祥雲作の大黒天が見られる場所がある。
それは静岡県熱海市にある、
IMG_6984.jpg
熱海城である。
この稀有なワンダーランド・熱海城(18禁◯◯コーナーや無料のゲームコーナーなどのエンタメについてはまた別の機会に紹介するとして)、ここに、昭和30年代に製作されたと思われる3体の祥雲作コンクリ製大黒天を見ることができる。

IMG_7044.jpg
こちらの七福神の中の一人

IMG_7045.jpg
厚塗りの大黒天。

IMG_7026.jpg
熱海城内のコンクリ製大黒天

IMG_7001.jpg
屋外の優しい色合いの大黒天の三体である。


さて、これらの大黒天の顔を比較してみよう。

m3.png
まるは食堂 大黒天

m2.png
熱海城 大黒天(小)

m.png
熱海城 大黒天(大)

IMG_7004.jpg
熱海城 大黒天(カラー)

IMG_4632.jpg
そして、勝川大弘法横 灯篭内の大黒天のお面

いかがだろうか。
・帽子の模様
・柔和な表情
・豪快に開けた口
・福々しすぎる耳

これらにそれぞれ共通点を見いだすことができる。
前4体は祥雲作であるから、共通しているのは当然として、このお面もそれらの特徴を表現されている。
もちろん、「大黒天」という、製作者の作風が出にくいと思われる普遍的なモチーフではあるので、基本的な差異はそれほどうまれないのかもしれない。
ただ、なんというか、このお面、表現とか縮尺が一連の祥雲作品とあまりに類似している、ような気がする。
もちろん、全然違う作者、なんてことも十分ありえるが。

やはり、雲岳作の大弘法の足元で、「未発見の祥雲作の大黒天のお面」が見つかるってのは「雲岳=祥雲説」のひとつの状況証拠になる可能性があるのではないだろうか。

浅野祥雲が中津川(坂本村)から名古屋へ移住してきたのは大正13年と言われている。
そして、この大弘法が作られたのは昭和3〜4年である。
名古屋に越してきた直後の、「土でお面を作っていた」時期と重なるのである。

浅野祥雲の初期を考える上で重要な発見!てなことだと嬉しいのだが、果たしてどうだろうか。


ぜひ、みさなんも勝川大弘法にお立ち寄りの際はこの超レア隠しアイテムにも注目してみてください。

IMG_6209.jpg
スポンサーサイト



NEXT Entry
祥雲作?新たな像の発見と祥雲作偉人像の研究
NEW Topics
『交わる2人のコンクリート仏師の運命。雲岳と日精』(前編)
菊間大仏雑感 ー歴史に消えた謎の大仏と、突如姿を現した仏師・福崎日精ー
福崎日精の謎を追え!福崎氏はどこから来たか、その出自に迫る。
【九州編完結】福崎日精の謎を追う九州の旅⑤ 長崎県島原市江東寺 大涅槃像&大地蔵編 後編
福崎日精の謎を追う九州の旅⑤ 長崎県島原市江東寺 大涅槃像&大地蔵編 前編
Comment
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

つるま

Author:つるま
コンクリ像、歴史、廃線、民間信仰、などなど

写真の撮影や記事の内容には極力留意しておりますが、ご都合悪い場合はお知らせください。

メール bluegrassnagoya@hotmail.co.jp

検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR